読む楽しみ

2004年3月13日
日記を書く楽しみとは別に、日記を読む楽しみもある。
 面白い日記を見つけた。水仙の超克と題する。日常の私は研究者として、左脳のみを使い、現象の素過程捜し、別名”筍の皮むき”に勤しんでいる。ただ、ダビィンチのように右脳も左脳も関係なく、全脳をフルに使い考えている偉大な科学者もいるが、希であることを断っておく。しかし、この日記は左脳を持ってして受け入れることはできない。右脳を全開にし、すべての感覚を総員し、体全体で感じなければいけない。稲垣足穂の香りがする。このすばらしき体験を左脳で解説する自分が悲しいが。仮名さん、これからも読ませて戴きます。
 かたや、うさぎの日記、これもすごい。右脳左脳以前、大脳皮質のような表面ではなく、もっと深く視床下部からの原始の呻きである。昔、彼女のような女性と付き合っていたことがある。毎日が泣いて、笑って、怒ってと忙しく、楽しい日々であった。私も彼女もぶっ飛んでいた。もちろん、そんなはちゃめちゃな生活が永く続くはずもなく、彼女の入院で幕は降りた。その後、彼女は無事退院し、結婚、出産、育児と静かに幸せに過ごしているという噂を聞いた。あれからもう10年が過ぎさった。今でも、ベッドの上の二人を思い出すことがある。ベッドの上で裸の二人が抱き合っている限り、何も邪魔するものは現れない。セックスをし、疲れては寝、起きては再びセックスをし、お互い精が尽きるまで肉体を貪りあった。それが、自分の存在を確かめる唯一の術であるかのように。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年7月  >>
293012345
6789101112
13141516171819
20212223242526
272829303112

お気に入り日記の更新

日記内を検索