この作品は、対照的な愚直な兄と安直な弟のお話である。小さい頃から平衡状態を保ち続けてきた彼らの対称性は、ある出来事をさかいに、ほころび始める。お互いにシンクロしながら逆位相をとり、それは運命をつかさどるDNAの二重螺旋が決して交わることがないように、ゆれ続けるのであった。そして、唐突に終幕が訪れる。交わることはなくとも、解けるはずはないと信じていた二重螺旋があっけなく離散するのである。そして弟は自らの干渉による結末に無常を感じずにはいられないのだ。
さて、この作品を鑑賞していて不可解なことがひとつある。
それは上で触れている「ある出来事」と「自らの干渉」の関係であり、このことについては謎のまま終わっている。私は、この不可解さがかえって作品によい効果をあたえているような気がした。ただ、完結するストーリーを期待する観客にはもやもやをもたらすこととなる。
さて、この作品を鑑賞していて不可解なことがひとつある。
それは上で触れている「ある出来事」と「自らの干渉」の関係であり、このことについては謎のまま終わっている。私は、この不可解さがかえって作品によい効果をあたえているような気がした。ただ、完結するストーリーを期待する観客にはもやもやをもたらすこととなる。
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