正月休みに何を読もうかと悩んでいて、康夫ちゃんの新刊を見つけて、図書館でいそいそと予約をする

片方だけの主義主張を聴くのも何なので、おそらく対極であろうと思われる新自由主義のベストセラーも一緒に借りてくる
どちらから読もうかと再び悩むが、内容が薄く、すぐに読めそうな本書から

ちなみに、わたしのなかで新自由主義とは、20世紀の勝ち組たちが新たな市場の獲得のため、19世紀末にヨーロッパで個人を国家から守るため生まれた自由主義というすばらしい思想を、行き詰まり感に満ちた21世紀の世界でかなり強引に援用している主義と理解している。

本は、我々の主義主張ほど合理的なものはなく、過激な環境主義者たちによって悪者扱いを受けているという被害者意識をベースに、様々な20世紀の矛盾は解決済みであり、ちゃんと世界は21世紀も存在し続けているのだから、余計な心配をするのはもう止し、人類のすばらしい発明である商売と20世紀のすばらしき発明である自由を21世紀もイケイケで押し進めようではないかという、あまり根拠が明確でない自信で終始する。この本の演繹的思考が合理的かどうかは最後までよくわからなかったが、20世紀の矛盾は、悩んで反省したから解決したこともたくさんあるし、まだ解決されてないこともたくさんあるのにと悩んでしまう。心配性の私にとって、彼らの単純で、御都合主義な考え方は新鮮であり、新自由主義に対する自分の違和感を再確認する。

もちろん、単純だから悪いというものでもなく、分かりやすいのは絶対にいいことだ。ただ、新自由主義が重商主義のような寛容さに欠けるものにならなければと、心配性の私はやはり心配する。

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