パチンコ
やっと読みました。美藤さんの日記で知ってから、楽しみに取っていた本
爽やかな秋晴れのもと読了

長編小説を読破した充実感に満たされ、
中学生の時に、パール・バックの「大地」を読破したときの新鮮さを思い出す
物語を読むって、いくつになっても楽しい

前半の半島での話、風土と文化と人がしっかりと描写されていて、主人公たちに心を掴まれる、
各章のあたまにいつの出来事かわかるように、何年何月と書かれていて、前半は丁寧に時間が進んでいることがわかり、サクサクとページを消化しながら、物語にハマってゆく
後半、徐々に明らかにされるパチンコのメタファーもガッテンしまくり

ただ、下巻の半ばあたりから、描かれる月日の間隔が不定期になり、章の長さが短くなったり長くなったり、月日のスピードの加速減速が繰り返され、その度についてゆけず、ページを戻って確認したりと、物語をじっくりと味わう余裕が少しなくなる
歳のせいで、物語を読むのに必要な記憶が衰えたからかと訝しってしまったり

また、ハッテン場、エイズといった時代特有のアイテムや、善き人が出てくるドラマチックな展開は、少し安易すぎなかとツッコミを入れたくもなる

それでも良いもの読んだと思わせてくれる
世の中、しょうがないことがいっぱいだけど、人はまだまだ捨てたもんじゃない

美藤さん、良い本を教えてくれてありがとう

コメント

美藤
2020年11月17日18:27

愉しんでいただけて良かったです。

やっぱりソンジャやコ・ハンス、イサクの第一世代の物語性が濃いので、孫の代が駆け足に感じますよね。1930年代からの20年は時代がダイナミックで、どの人生も否応なくドラマチックだったろうから、戦後が凪のようで逆に生き悩んでしまう分、物語が散漫になるというか。
そうそう、基本、善き人たちの物語でしたね。日本人でさえも。

私は「ガルヴェイアスの犬」が読む本リストにあがっています。

はち
2020年11月18日15:37

「ガルヴェイアスの犬」、お口に合えば嬉しいです
なんか、お歳暮みたい(笑

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