ヴィタリナ

2021年4月4日 日常
ヴィタリナ
ペドロ・コスタ監督の「ヴィタリナ」を観る
このポルトガル人監督さんの作品は素晴らしいが、娯楽性、商業性に欠けており、日本では滅多に上映されない

最近読んだ本、「リスボンへの夜行列車」とはリスボンつながり、さらに「オルガ」とはアフリカの植民地つながり
主人公は、リスボンへ出稼ぎに出ている夫が危篤との知らせを受け、ポルトガルの旧植民地カボ・ヴェルデからリスボンに出てくる。しかし、夫の死に目に会えず仕舞い。
誰も身寄りのない彼女の、にっちもさっちも行かない状況が陽が当たらない闇のシーンとして、BGMなしで、延々と描かれている
そして、最後の最後に陽のあたる明るい画面が少し出てくる

「オルガ」同様、近代の発展は誰かの犠牲の上になっており、犠牲になったものたちは現代も救われないままという残酷さを教えてくれる。最後、彼女が少し女神に見えたのが少しの救いだけど、私の勘違いか、実ることのない希望なのかもしれない

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