さて、昨日の音楽の話のつづきをすこし。音楽を聞きながら死ぬことはなかなか叶わぬかもしれないが、死んだ後に音楽を流してもらうことはできる。フォーレ、モーツァルト、ヴェルディがレクイエムの定番であるが、自分が死んだときは何を流してもらいたいか、なかなか悩ましい。自分は聴けないかもしれないが、いや絶対聴けないが、自分の亡がらが物質へと戻るときにBGMがあってもいいのではと。それは僕たちの日常で、音楽は絶対に必要なものではないが、あったら嬉しくなるように。そして音楽は服と同じように、その日の僕の気分を表してる。だから、何をかけるかは死ぬときの気分で決めるのがいいのかも。ちなみに今日死ぬとしたら、フォーレのパヴァーヌです。やっぱり疲れてるな~
 ここのところ連続して、クラシックコンサートに行く機会に恵まれ、精神的には満たされおります。その中でも好かったのは、バッハの室内楽とブラームスの交響曲、なんど聞いても名曲っていいな~と感心。とくにブラームスの4番、生のオーケストラを前にして音楽の洪水に溺れる快感、このまま死ぬのも本望かと。クラシックのコンサート会場は、年配の人が多く、気持ちのいい音楽に乗せて船を漕ぐ人もちらほら、隣に座っていた年配の女性もほぼ8割は寝ていたか。みなさま、お疲れのようで、心地よい音楽を聴きながら寝れば、精神的にも肉体的にもすっきり。疲れていながら、生音に興奮してしまい、お目めぱっちりの私はまだまだ若い、修行が足らん。
朝の忙しい時間帯、息子を保育園に送り出すため、我が家のダイニングはバタバタと慌ただしい
こんなとき頼りになるのがNHK教育の子供番組、クインテット、にほんごであそぼう、いないいないばぁ!子供にとってのゴールデンである
テレビに子守を頼むのは色んな意味で心苦しいが、やはり助かる
さて、我が息子の一番のお気に入りはクインテット、ずっと釘付け、拍手に合わせ自分も一緒にお手々ぱちぱち

さてurikoさん、知ってましたか?この番組、もともとは本放送が夕方なので、番組のテーマ曲は「ゆうがたクインテット」!この話を聞いたときにへ〜を連発、逆空耳だ!と思ったら、題名は「ゆうがた」だけど、歌詞はやっぱり"You gotta quintet"!?芸が細かい、さすが宮川アキラ
ちなみに息子は「ただいま考え中」には反応鈍し、あのシュールさは一歳児にはまだ早いか
通称、ソニロリのサキコロと呼ばれているアルバムである
でも、今日はそのソニロリではなく、このアルバムで太鼓を叩いているマックス・ローチのことである

妻と子が里帰りしているため、ひとりのんびりとリビングで夕刊に目を通す。些細なことではあるが、誰にも邪魔されずに新聞を読むというのは私にとっては大きな喜びである
その夕刊に彼のを訃報を見つけて、あれ?
まだ生きてたんだ、おじさん!

サキコロでの力強いドラミングに惹かれて、サイドメンではなく、リーダーとしての演奏を聴きたいと、渋谷のタワレコへ
まだタワレコが東急ハンズの近くにあったころ、そしてまだレコードが主流だったころ
そして見つけたのが「We insist」、帰って何度も聴いたな、これが黒人の魂の叫びかと、元奥さんのアービー・リンカーンを知ったのもこのアルバム

でも、ジャック・ディジョネットの出現で、私のお気に入りのドラマーの座から落ちたんだっけ
まだ、生きてたんだね、おじさん
合掌

忘れたころに

2006年9月8日 音楽
 定期的に食べたくまたは飲みたくなるものがある。周期の短いものでは、家の近くにある評判のラーメン屋さんの塩ラーメン、職場近くの定食屋さんのカツカレーなど。これらは、2週間に一度は食べている気がする。
 周期の長いものだと、妻の実家から送られて天然鮎、岡山の叔母から送られてくるマスカット、山形の友人が送ってくる洋梨、これらはいわゆる季節ものであり、一年に一度食べたくなるものである。
 さて、その中間に位置する、数ヶ月に一度、いわゆる忘れたころに食べたくなるものの話である。私にとってのそれはコカコーラである。小さい頃は、体に悪いとの理由で飲ませてもらえなかったコカコーラ、中学生になり自前の小銭をもつようになり、やっと自分で好きなときに買って飲めるようになった。夏の部活の帰り道など、こんなうまい飲み物はないと感心し、これが私の第一期コーラ時代であった。しかし、コーラの感動も長くは続かず、似たような炭酸飲料やポカリスエットに代表されるスポーツ飲料に座を奪われ、飲む機会もだんだんと少なくなったような。それから十年が経ち、大学院を卒業した僕はアメリカで職に就いていた。それも暑い地方で、職場の中にはコカコーラ社のベンディングマシーンが鎮座しており、たしか一本35セント、ダイムとクウォーター硬貨を入れ続けた記憶、これが私の第2期コカコーラ時代である。一年で職を辞め、日本に帰ってきてからもしばらくは続いていたその習慣も秋の訪れとともに消えてしまった。さらにそれから十年以上が経った今、コカコーラは数ヶ月に一度、忘れたころに飲みたくなるものとなった。一度飲めばその大したことのない味に納得し、数ヶ月は飲まなくて済む。でも数ヶ月が経ち、喉が渇いているときなど、あの中学生のときの部活の帰り道で味わった満足感と亜熱帯の炎天下で味わった清涼感を思い出し、ついついコカコーラーに手が伸びてしまう。
 先日、高速道路のサービスエリアで面白い自動販売機に出会った。歌って、魅せる珈琲販売機である。その芸の細かさには、さすが日本人とうなる部分となんで?と首をかしげたくなる部分がある。その名もアドマイヤと勇ましが、その意味からして不明である。まず、お金を投入し珈琲を選択すると、軽快なルンバのリズムにのって豆が挽かれる、そして、蒸らし、ドリップ、最後は蓋締めで終わる。この一連の作業を、三台の小型カメラを駆使し、生映像でモニターに写してくれるのだ。ドリップ容器には、「あなたのコーヒーを蒸らしています」というようなセリフが、テプラシールで貼られており、最新技術の中にローテクの気配りが見られる。この自販機、高速のサービスエリアにしかないらしく、高速運転の楽しみとなりつつある。ちなみに、珈琲の味はとてもよろしく、スターバックスに勝っているかもしれない。

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