柿の木を抜く

2020年1月6日 日常
のんびりと東京で独りの正月を過ごす
独りなので正月ルールはすべて無視して気ままに過ごす

大晦日にお雑煮を食べて
元旦は早起きして、初日の出を電車の中から眺めながら山登りへ
二日は庭の手入れ
三日はジムへ
そして、今日からお仕事

二日の庭の手入れでは、念願だった柿の木の根を抜く
前に住んでいた人が植えた15年ものの柿の木。実があまりならないうえ、なった実も大して美味しくない、さらに柿の木は成長が早く、うちの狭い庭には納まりきらなくなっていた。柿の木には何の罪もないのだが、お役目ごめんということで、抜くことに。
柿木は折れやすいのに木質は堅いとの噂通りで抜くのに苦戦する。特に思いのほか張っていた根は難儀で、結局途中であきらめ、地下の切り株をそのまま1年間ほど放置していた。そのうち腐るかなと期待していたが、さすが植物の生命力は強し、ひこばえが地面から出てきて、抜いても抜いても新芽が出てきて、いたちごっこ。
やはり抜かねばと思い、鉄製の大きなヘラのような「根切バール」という園芸道具をモノタロウで買って、正月に、地下の切り株を抜くことに。重さ6.5キロあり、持ち上げて、落とすだけで、切り株から伸びている根がスパッと切れる
いや、道具って素晴らしいね、スコップとノコギリではどうしようもなかった柿の切り株、ものの30分ほどで片がつく。
柿の木の切り株、ずっしりと重い

エッシャー 視覚の魔術師
エッシャーの映画が上映されてることを知り、急遽、今年の映画をあと一本追加
ちなみにオランダ映画
年末の夜8時の上映にかかわらず、ほぼ満席、すごいぜ東京!

同時代のシュールレアリスムの興隆を横目で見ながら、我が道を貫き、せっせと版画を独りで刷っていた20世紀の偉大な変人、M.C.エッシャーの物語
彼が自然・宇宙のすべてを平面に落とし込もうとした無謀な試みを、無限、循環、反復、変態、再帰、対称、反転という数学的概念を使いながら解説してくれる
数学と言っても、テイラーやヘーゲルの名前も数式も出てこないのでご安心あれ
バッハを始めとするクラシック音楽がイメージとして流れいて心地よい
この孤高の変人の世界が1960年代のアメリカ西海岸のヒッピーたちに受け入れられて以降、クールなアイコンとして人気ですよとの紹介で映画は締められる

自分はアーティストではないと主張する彼の感性(アート)を堪能できる2時間、不思議と眠くなかったのは、彼の作品に抽象性があまりないせいかもしれない
ちなみに数学は抽象の世界なので眠くなる

COLD WAR(コールドウォー) あの歌、2つの心
今年も色んな国の映画を楽しんだ
そんな今年最後の映画日記はポーランド映画、日記のリンク仲間のHanaさんの日記で知る


時代設定は冷戦なのに、とっても熱い、音楽に満ちた映画です

ポーランド人ってどうしてこう熱いんだろう、情熱のショパンの国だよ
そう言えば、今年読んだイザベル・アジェンダの「日本人の恋人」に出てくるユダヤ系ポーランド人も情熱的だった
ドイツとロシアに挟まれて、周辺国に翻弄されたきたポーランドの歴史からすると、熱くならないとやってけない!?

そして、東欧人はパリが好きでお洒落
そう言えば、同じ時代設定で、今はなき隣のチェコスロバキアが舞台の「存在の耐えられない軽さ」の主人公もパリに向かったんだっけ
パリのポーランド人と言えば、トリコロールの白の愛、あの監督さん以来のポーランド映画かも

劇中の音楽が、ポーランドの民謡、ジャズ、クラシック、ラテンと多彩で、最後のバッハのゴールドベルグまでジェットコースターのようにめまぐるしいが、何と行ってもポーランド民謡が渋かっこいい
僕たちの世代で東欧の民族音楽と言えば、ブルガリアン・ヴォイスなんだけど、ポーランド民謡と衣装もなかなかいいね。白黒映画なのに、衣装の色が見えるように思えるほど印象的

帰るべき場所を持っている者、待っているひとがいる者は強しという映画のメッセージが熱いです


ちなみに、今年の見逃した映画リストの一番上はニューヨーク公共図書館とタレンタイム
年末年始になると吉祥寺uplinkで「見逃した映画特集」というマニアックな企画があり、どちらも上映されるらしい、楽しみだ

では、良いお年を

Girl ガール

2019年12月27日 日常
Girl ガール
素晴らしいベルギー映画、悩ましい映画を撮らせて上手いのはダルデンヌ兄弟だけじゃない!

主人公の男の子が女の子のプロバレリーナになりたりという極端な設定ゆえ(でも元ネタは実話らしい)複雑でシリアスな部分もあるけど、覚めた目線で撮られた思春期映画として楽しめる
主人公の性転換したい気持ちが中二病と相まって空回りする、その描写があまりにもストレートで、そしてステレオタイプだったため、トランスジェンダーの人たちからはそれはちょっと違うんじゃないかと批判を受けたらしい。確かに、こんな稀なケースを映画化されたら、トランスジェンダーが誤解されるという批判にも納得

色んな見方のできる作品だけど、誰もが違和感を感じつつ自分を受け入れることにもがき、甘酸っぱい思春期を過ごしてきたわけなので、大人になった今、思春期の悩ましさを懐かしく楽しむのも悪くない
大人になったら大人なりの悩ましさがあり、悩みは尽きないんだけどね

希望の灯り
スクリーンでドイツ映画を観てきた
ドイツらしい作品で、まだまだ残っている東西冷戦終結による歪み、東西ドイツの合併で取り残された人々をキチンと描いてます。ベンツ、アウディ、BMWではなくて、ゴルフやオペルに乗ってる人の話ね
暗い照明、無機質な画面、端正な構図、美味しそうでない食べ物、質素な調度品、真面目な冗談などなど、随所に北ヨーロッパの重い雰囲気を感じて、
イタリアやスペインなど南ヨーロッパとの違いが新鮮で、気候はこうも人の気質、生活へ影響するものかと感心する

タイトルにある「希望の灯り」がなんであるかは見てのお楽しみということで…

仕事つながりの他の会社のひとから年末の挨拶でお伺いすると部内に連絡があった。以前、二人で仕事をしたこともあり、親しいと思ってたので、挨拶なんて要らないのに、固い会社の人は大変だね、でも待ってるよと返信する
そして今日、挨拶には来たらしいが、こちらの上司にだけ挨拶して帰ったらしい

挨拶なんて要らないよとメールに書いておきながら、来なかったら来なかったでちょっと凹む、そんで、そんな心の狭い自分が嫌になってさらに落ち込む

日記で愚痴って、忘れることに


サミュエル・ジョンソンが怒ってる
ポール・オースターの前の奥さん、リディア・デイヴィスの短編集、翻訳は岸本佐和子
自由である、韻文でも散文でもない。読んでてリズムが小気味いいんだけど、文脈はない。散文なんだけど、韻文のような
ミニマリズムの流れのなかで生まれてきたんだろうけど、レイモンド・カーヴァーなどとは全然違う
「読んでみて」としか言いようのない本です
印象はあえて言えばベルギーの画家モンドリアン!?観ているときはそのバランスと完成度に納得なんだけど、後から思い出そうと思うと記憶の枠からポロポロと落ちてゆく
読んでいる瞬間にしか存在しない文学、やはり歌なんだね、これは

幸せなラザロ

2019年12月10日 日常
幸せなラザロ
幸せなラザロ
この作品の監督さん、前作の「夏をゆく人々」も文明批判が主題、今回も同じ路線で頑張ってます。
そしてこの作品で注目されるのが、イタリアの巨匠エルマンノ・オルミ監督の「木靴の樹」に受け継がれていた、戦後のイタリア映画で流行ったネアレアリズモの久しぶりの復活

というわけで、虐げられた人々にスポットライトが
そして、都市化、効率を求めすぎた消費社会、移民問題などなど、近代の悩ましき問題がこれでもかと詰め込まれている
近代の矛盾の突破口として、原始社会や貴族社会など昔は良かったね的な、日本でも「江戸時代はエコ」なんていう懐古主義があるけど、そんな甘い夢は意味なしとバッサリ斬り捨て、さらには教会なんて何もしてくれないよと主人公たちを突き放す。

観賞後の印象はゴッホの「ジャガイモを食べる人々」のそれと同じく、虐げられた人々がなぜか尊く美しい
この感覚が意外で、すっきりさせてくれる
名誉もお金もない、貧しく虐げられた人たちの状況は何ら変わってないんだけどね…

ラザロはキリスト教の聖人の名前らしく、狼はヨーロッパ、特にイタリアでは特別な意味があるなど、小難しい仕掛けはいろいろあるらしいけど、そんなことわかってなくても十分楽しめます

文明批判という点では日本にはジブリの作品があり、目指すところは似ているのに、全然違うのがまた面白い。そう言えば、もののけ姫にも狼でてたな

ちなみに写真のラザロと一緒に映る植物はタバコ
タバコ畑が美しいというのも皮肉だね

ザ・ボーダー
ザ・ボーダー、読了
犬の力、ザ・カルテルに続く三部作の完結編、三部作はそれぞれ上下巻なので、合わせて6冊
道のりは長かった〜
6巻全体を通して負の連鎖で、貧困、犯罪、薬物から抜け出せない世界が続いていて、さらに長く感じる。時々、勇敢な登場人物が現れ、微かに希望の光が差し込んでくるように見えるんだけど、ことごとく潰される。もちろん悪もことごとく裏切られて潰される。
そんなロクでもない世界で、唯一死なない登場人物として、保安官ぶりを発揮するのが主人公のケラー
ザ・ボーダーの後半では、出口の見えない悪漢小説の世界から、北中米全体の問題を解くのに必要な制度は何かという政治哲学の説話へとスライドし、怒るケラーが正義について熱く語ってくれます
もちろん、作者ウィンズロウの信ずる正義をケラーに語らせているわけで、
アメリカの自由が何よりも優先して保証されるべきであるというトランプ大統領への対案として、薬物の自由化と中毒者の救済というリベラリズムの復権に望みをつなごうと

永遠の門 ゴッホの見た未来
時代を先取りし過ぎて、同時代の人々に理解されなかったゴッホの感性はどこからきたのかと言う謎に迫ろうとした映画
ウィレム・デフォー、ストリート・オブ・ファイヤーの時のカッコ良さはどこかへ行ったが、相変わらず良い味出してます
マッツ・ミケルセンも良い味出してます

「蜜蜂と遠雷」がそうであったように、表現者を知りたければ、作品を観たり聴いたりするのが手取り早い。ゴッホの何たるかを知りたければ、美術館へ行き、解説板で必要最低限の情報を仕込んで、作品と対峙するのが一番良い
作品と対面すると、その感性は言葉で語りかけてくるのではなく、光を通して私の感性を震わせ、私は感動する
人間は欲張りなもので、素晴らしい感性に触れた時、素直に感動してれば良いものを、お節介なことに、その感性がどこから来たのかと知りたくなる
だからこの映画では、映像とセリフで登場人物の行為を丁寧に再現して、表現者の内面に迫り、表現者の感性がどこから来たのか探ろうとする
しかし、死んでしまった表現者の日常や内面が理解できるとは限らない、いやいや、表現者自身が理解してなかった可能性も高い
こうなると困ったもので、玉ねぎの皮むきのように、話はどこにもたどり着かない
そこで、映画は、ゴッホの死の謎という別の謎へシフトしながら、当時のゴッホは理解されなかったんだけど、ゴッホの視線は未来の僕たちには評価されてているという美の永続性へ話題を向ける。チコちゃん風に言えば、「ゴッホの絵に感動するのは昔も今も光が変わらないから〜」なんてことか

いやいや、この映画をお勧めするか、美術館へ行った方が良いとアドバイスするか、悩まし〜
それでもゴッホがどこから来たのか知りたい人は、眠くなるのを覚悟して行ってください(笑
黄色と青色が美しくて、幸せな時間が過ごせます

ピアノコンクールに出場する若者たちの群像劇、みんな若いのに人生になっているところがすごい!コンテスタントたちはそれだけ大きなものを背負ってるのね。
よく出来た教養小説の映画化。でも、リンク仲間のしょこらさんの言う通り、映像化はなかなか難しいですね…

前半は群像劇として、素晴らしい演奏に乗って、話はどんどん進む。終わりに近づくにつれ、松岡茉優演じる元天才少女の吹っ切れにフォーカスが当たり、最後は吹っ切れた彼女のラフマニノフの素晴らしい演奏で締められる。表現者がどうしてそうしたのかを映像で説明するのは難しい、とりあえず作品を聴く方が早い、というわけで、音楽好きにとって幸せな2時間が楽しめる
ただ、松岡茉優ファンにもシワアセな2時間だけど、他のコンテスタントの俳優目当ての人は少しがっかりするかもと心配してしまう。映画のポスターでは等しく4分割されて4人とも同じ大きさなのにね…

しょこらさん
私も映画を見ながら、都美術館のレンガのブロック感はやっぱりセンスがいいなと思ってたんですが、途中から少し違うかなと思い始めて、家に帰って検索かけたら、予選も本選も会場のロケ地は武蔵野音大のバッハザール?僕の勘違いならごめんなさい
誰もがそれを知っている
イラン出身の大好きな監督さんアスガー・ファルハディに、これまた大好きなスペイン出身の俳優ペネロペ・クルスとハビエル・バルデムがダブル主演で、これは観に行くしかないと思っていたのに、見逃してしまう。この主役の二人、実生活では夫婦なのに、映画のなかでは今は別の人と結婚してしまった元恋人役を演じており、配役という点でも話題になった映画

飯田橋の名画座でリバイバル上映をしているのを見つけて、いそいそと観に行く。こういう時、名画座の存在はありがたい

スペインが舞台の良く出来た2時間サスペンスドラマ。シリアスなのにコメディーなスペイン映画らしさと、この監督さんが得意とする登場人物の心情の揺れ動く様がマッチして、楽しい2時間を満足して過ごす。
ただ、良く出来ているのはドラマの方で、サスペンスの方は普通で、「驚きの結末」とか「目が離せないスリルな展開」を期待されても困る

都美術館のコートールド美術館展を見にゆく
モネ、シスレーからセザンヌ、ゴーガンまで、印象派・ポスト印象派の絵を幅広く見せてくれる。マネの晩年の名作、「フォリー=ベルジェールのバー」が一押しらしい

そのモネとマネ、名前がとても似ている
モネは日の出や海岸、さらには睡蓮、風景を光で捉えた印象派のトップスター
マネは、ピクニックで裸の女の人が着衣の男性二人とランチをしている「草上の昼食」や笛を吹く少年像などで有名な印象派の精神的リーダー
歳を取ると記憶も印象派の絵のように朧げとなり、誰が誰だったか混乱し始めていたので、マネとモネの違いを再確認できた良い機会だった

一押しのマネの絵、オレンジが柿のようにピカピカと光っており写実的で、マネの渾身さが伝わってくる。それでいながら、作品全体は電飾に飾られた近代的印象をうまく伝えている。彼の絵の斬新さは、写実主義が花開いたバロック期の伝統を踏まえた上での斬新さであり、作品に時代の流れを感じることができて面白い。

展覧会は印象派・ポスト印象派をバランスよく見せてくれており、結果として、ルノワールのおっぱいと、マネのおっぱい、ゴーギャンのおっぱい、モディリアーニのおっぱいの真剣勝負が楽しめる。ちなみにルノワールとマネのおっぱいは服の上からで、見えないおっぱいにめっぽう弱い私は釘付けに。
それぞれ違う持ち味のおっぱいなのだが、やはりルノワールのおっぱいには誰も勝てないことも再確認

ブラック・クランズマン
スパイクリー・リー監督作品、マルコムX以来なので30年振り
相変わらずとんがっております、かっこいいです
若い頃とんがってても、歳とともに丸くなるというか、鈍くなるというか、社会的問題へのこだわりは薄れてゆくのが普通なんだろうけど
彼は全然ぶれない、若い時のままで、
間違っていることには、間違っていると声を大にして怒る
半端なくかっこいいです

最近、トランプさんにも慣れてきて、多様性を認め合う時代、こういう大統領もありかと思い始めていた私は反省

本筋とは関係ないマニアックなお話、潜入捜査科の盗聴器担当者で出ていた渋いおじさんは、コーエン映画には欠かせないスティーブ・ブシェミの兄弟らしい、似てる!

寒露

2019年10月16日 日常 コメント (2)
朝晩は涼しいなと思ってたら、日中も肌寒い
この時期、街中が金木犀の香りに包まれていて、思わず嬉しくなるけど
今年こそは冬眠したい、さもなくば避寒でも良いと、夢想する季節でもある

初物二題

2019年10月10日 日常
食欲の秋、初物の話を二つ

9月に新米を食べる、今年の新米は千葉産のコシヒカリ
南関東で美味しいお米なんてできないでしょうと馬鹿にしていたが、これがどっこい、粒は少し小さかったけど美味しかった。
ちなみに千葉産コシヒカリ、平成25年度はしっかり特aを取っている

10月の新米第二弾は北海道産ゆめぴりか、王道です、間違いありません、うまい!

この季節、新米はどれも美味しいということ

今年は記録的不漁のため、高値で買う気がしなかった秋刀魚
10月に入って少し値が下がってきたので、近所のスーパーでついつい手を出してしまった
手に取ったとき、ちょっと型が小さいことが気になったんけど、初秋刀魚に少し興奮してて、魚をしっかり見てなかったのがいけない
家に帰ってみてみると、三尾のうち二尾は情けないぐらい痩せている。スーパーが良くない食材を掴んだときによくするやつ、パックに良いのと悪いのが混じってるやつやん!
痩せてる二尾は焼いても、ほとんど脂は落ちず、食べても美味しくない。初秋刀魚なのに、食卓では秋刀魚のさの音も出てこず、秋刀魚につけるおろしポン酢を褒めちゃったりして

当たり外れはあるにしろ、食べ物は人に活力を与えてくれる、束の間のだけどね


アラジン

2019年10月7日 日常
ディズニーの実写版アラジンを都内のシネコンで見る
今のシネコンはキレイで広くて、オジサンは驚く
画面が少し湾曲していて、包み込まれるような感覚に。親から、テレビは離れて見なさいと口酸っぱく言われた我々世代からすると、信じられない映像体験
そして、飲食の持ち込みは原則禁止らしく、飲み物とポップコーンに高いお金を払っている人が多いのにも驚く、今の人たちは非日常の体験にケチケチしないのだ

感想はずはり、よく出来ている!
開始早々、映画の世界に引きずり込まれて、終わりまで退屈しない
エンターテイメントという点から見ると、ハリウッド映画は健在で、ディズニー恐るべし
でも日本には誇れるアニメがあるからね!
上映がそろそろ終わってしまいそうな「海獣の子供」を見にゆこうか思案中

エコー・メイカー
リチャード・パワーズの2006年の作品

物語の素材は実に凡庸である
・貴重な渡り鳥の中継地である湿地の開発
・新自由主義
・グレート・プレーンズの農業や開発に伴う水不足
・競争に疲れたアメリカ人
・タコツボ化し過ぎた神経科学への批判
・ネットを通して流布される陰謀論
・自然の素晴らしさ

上の素材がごちゃ混ぜに展開されながら、さらに誰が主人公なのかもよくわからないまま、物語は冗長に進む。もちろん出口はなかなか見せてくれない
そして、最後の最後、本当に最後のわずかで、話は急展開、現代のアメリカで自我を失わないためにはという凡庸なテーマについて光を見せてくれる

凡庸で、冗長でありながら、読んでて楽しいのは、これらの凡庸で冗長な問題から読者も逃れることはできず、登場人物の振る舞いに私たちのミラーニューロンが発火し、共感を得るからであるとの解説らしきものが作中にあり、構造的に再帰性の読書体験が楽しめる

あとがきにもある通り、トマス・ピンチョンとドン・デリーロ、フィリップ・ロスの後継者一番手か!?
2018年の新作、The Overstoryの訳本が10月に出るらしい、アメリカでの評判は良く、こちらも楽しみ

ぬか喜び

2019年9月26日 日常
ジムに通い初めて1ヶ月、週に一度か二度の頻度だが、なんとか続けている
音楽に合わせてエクササイズするクラスでも、リズムにだいぶ慣れてきて、楽しい
そろそろ成果が出たかなと、先週、ジムの風呂場の体重計に乗ってみると、なんと久々に体重が60キロを割っていて、期待以上の効果にニンマリ
なんてことない、昨日乗ってみたら、元の体重に戻っていた。そんな美味しい話があるはずないと思ってたんだよな〜。大腸内視鏡検査で全部出したから、一時的に下がってただけ!?

2019年9月24日 日常 コメント (2)
先週の連休を利用して北八ヶ岳へ
紅葉が始まった北アルプスは激混みとの噂を聞いて、人気の少なそうな北八ヶ岳へ
人気がないとはいえ、駐車場は満車で、山小屋もほぼ満員で、山ブームはまだまだ続いているらしい

お目当ては苔、苔むした美しい森を散策し、癒される
不思議なもので、苔をスマホで撮ろうと言う気になれなかった
あの苔に囲まれた素晴らしい景観は、私の撮影技術では、写真に収めるのは無理と悟ったんだと思う
というわけで、画像なし

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